仕事ができる社会人とは?について考えたとき、まず1つ特徴として挙げられるのは、自分や他のメンバーがやらないといけないことについて、根拠を交えて提案できる方ではないでしょうか。
ただ、これが簡単に出来たら苦労しません笑
一方で、私が社会人一年目のときに学んだこととして「雲雨傘」があります。
これは事実から自分なりの解釈を持ち、それに対するアクションを考えましょう。というように、「事実」「解釈」「アクション」を区別するという基本的な考え方です。
個人的に、これは報連相と同じくらい重要なことだと思っています。
そこで今回は、雲雨傘とは一体何なのか、これの何が仕事に繋がるのかについて解説します。
- 雲雨傘とは?
- なぜ提案の基本として雲雨傘が重要なのか
雲雨傘式提案の思考法
そもそも雲雨傘ってなーに?
提案の基本として「事実」「解釈」「アクション」を区別しようというお話をしましたが、まず始めに、雲雨傘について解説します。
- 事実:空を見ると雲が出ている。
- 解釈:雲が出てきたから雨が降りそうだ。
- アクション:雨が降りそうだから傘を準備しよう。
まず、雲は事実を指しています。
これは実際に目の前で起こっていること。つまり誰が見てもわかる客観的な事実です。
次に、雨は解釈を指しています。読んで字のごとく、事実から推測される解釈のことです。
要するに、事実のまま止まらず、自分なりの解釈を持ちましょうということですね。
最後に、傘はアクションを指しています。
自分の解釈を持ったら、それに対するアクションまで立てる癖をつけましょうという考え方ですね。
雲、雨、傘。どれか1つでも欠けると論理が破綻する。
雲雨傘の詳細はわかりました。
次に、じゃあ雲雨傘の何が良いの?というよりは、どれかが欠けたら良くないよというお話をします。
良くない例①:雲(事実)だけを話してしまう
一番代表的な失敗例として、雲だけを話してしまうことが挙げられます。
例えば、何かしらの調査タスクがあると仮定します。
このときよくやりがちなのが、既存のデータや記事をコピペして事実だけをまとめてしまうことです。
これでは、調査結果を見た人全員から「で、何すれば良いの?」と、その結果に対するアクションを求められます。
良くない例②:雨(解釈)が抜けている
ならば、事実をもとにアクションを提示しよう!となりますが、雨(解釈)が抜けていたら、それもそれでツッコミが飛んできます。
ここでも①と同様に調査タスクがあると仮定します。
まずは事実をまとめ、次にそれに対するアクションを報告します。
ただ、ここで大事になってくることとして「アクションは1つとは限らない」があります。
例えば、雲雨傘の例でいうと、傘の部分はレインコートでも良いですよね。
このように、事実に対するアクションは1つとは限りませんので、調査結果を見た人の中で「何でこのアクションを選んだの?」とツッコミが来ることがあるかもしれません。
一方で、解釈があれば、「こう考えているから、こういう行動が必要だ。」というように、そのアクションに対する裏付けを行うことができます。
雲雨傘はセルフチェックとしても使える
上記の失敗例で、「雲」「雨」「傘」はしっかり揃っていることが大切だ。という解説をしましたが、実はこの考え方はセルフチェックとしても有効です。
例えば何かしらの報告・提案の際、一旦自分の頭の中で雲雨傘に当てはめて考えることで、より説得力を持たせた報告・提案へとブラッシュアップすることができます。
もちろん個々人の精度にもよりますが、少なくとも「だから何?」「何でそう思ったの?」という指摘は飛んでこなくなると思います。
仮に解釈が間違っていたとしたら、正しい解釈が指摘として飛んでくるだけですので、そうなった場合はその正しい解釈をもとにアクションを考えれば良いだけです。
このフォーマットを意識することで、提案の質が格段にアップしそうですね。
2024年卒の会社員です。
新卒で日系のコンサルティングファームに入社し、2年目になります。領域はITですが、システム開発のメンバーとして参画することが多い一方で、開発とはまた畑が異なるPMO業務も経験があります。このブログではコンサルタントとして日々働く中で身に着けた、職種関係なく誰もが活用できる、給与の柱を伸ばすためのビジネススキルについて発信しています。


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