【新トレンド】コーストFIREとは?難易度低めなゆるFIREとそのメリット

思想
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コロナ後の株式相場の上昇や新NISAのスタートにより「FIRE(Financial Independence Retire Early)」というワードの知名度が上がってきました。既にご存じの方が多いとは思いますが、FIREは

Financial Independence : 経済的自立/資産所得のみで生活できる状態

Retire Early : 早期リタイア

からくる造語です。FIREには

基礎生活費に加え、ゆとり費も含めて資産所得でカバーする「ファット(Fat)FIRE

基礎生活費のみを資産所得でカバーする「リーン(Lean)FIRE

リーンFIREと同様に基礎生活費を資産所得でカバーし、ゆとり費は働いて稼ぐ「サイド(Side)FIRE」や「バリスタ(Barista)FIRE

などがありますが、私はリタイア後の余暇は趣味やちょっとしたサイドビジネスで小銭稼ぎをしながら楽しく暮らすのが理想なので、サイドFIREを目指しています。

ところが、そんなFIREの中にも「コーストFIRE」という新しい生き方があるみたいです。

今回はそんなコーストFIREの概要と所感を述べていきます。

コーストFIREとは

コーストFIREの概要と魅力

コースト(Coast)FIREとは、引退までにこれ以上貯蓄をする必要がない状態を指します。

例えば、65歳時点で3000万円貯めてリタイアしたい方がいる場合、40歳時点で1000万円持っていればコーストFIRE達成です。1000万円をインデックス投資などで年利5%、25年間運用すれば3500万円弱の資産になるからですね。この方はコーストFIREを達成した40歳以降、貯金をこれ以上積み上げる必要がありません。そのため、月々の稼ぎで余剰資金がある場合はゆとり費として使ってしまって問題ありません。

貯蓄というのは将来の自分へひたすらお金を送る行為になりますから、将来の準備もしつつ、今の生活を豊かにできるというコーストFIREの考え方はとても良いですね。

ちなみにコースト(Coast)には「惰性走行」という意味が含まれています。そのためコーストFIREは、持っているインデックスファンドに対して追加投資というアクセルを踏まずとも、保有ファンドが資本主義社会の成長に乗って惰性で成長していくという意味合いでできた言葉なのではないかと思います。

FIREじゃなくね…?

コーストFIREについて軽く説明しましたが、コーストFIREはFIREではないというのが私の感想です。

先述しましたが、FIREのうちFIは「資産所得で生活できる状態」、REは「早期リタイア」です。

仮に40歳で1000万円を貯めてコーストFIREを達成したとしても、その1000万円から生まれる資産所得で生活費をカバーすることはできません(月3万円とかで暮らせる仙人がいれば別ですが笑)し、65歳までは働き続けなければなりません。

そういう意味ではFIにもREにも当てはまらないので、FIREとは区別して考えたほうがいいかなとは思います。しかし、資産形成期の生活を豊かにできるという点でコーストFIREという考え方は個人的に好きです。

コーストFIREの懸念点

当初予想していた皮算用との乖離の可能性

先ほどの例では1000万円を25年間、平均年率5%でシミュレーションしましたが、25年後に当初予想していた資産額と一致することはまずありません。株式市場は年によって増減が激しく、最近の米国株のように1年で30%も上昇するような年もあれば、2022年のように20%下落する年もあります。

場合によってはこの25年間の間にITバブルやリーマンショック級の不景気に遭う可能性も無くはないため、あらかじめシミュレーションをするなら年率3,4%などやや保守的に考えるのが良いでしょう。

リタイア後に必要な額はリタイア時点でないと分からない

2点目はインフレによる問題です。ここ数年で日本はインフレの時代に入りつつあります。つまり、現在20万円で1か月過ごせる人は10年先だとそれ以上の金額が必要になる可能性があります。

日本政府が目標とするインフレ率は年率2%程ですが、日本の直近5年のインフレ率を見てみると

2020年 : -0.03%

2021年 : -0.24%

2022年 : 2.50%

2023年 : 3.27%

2024年 : 2.23%

とブレが凄いです。そのため「65歳時点で3000万円貯めたい」といった場合、用意すべき金額が3000万円で十分なのかどうかはその間の日本のインフレ率の推移によります。

ただ、基本的に株式はインフレに強い資産の1つなので、日本円の価値がゴミくずにならない限りはインフレ負けして困るということはないと思います。

最後に

今回はコーストFIREの概要や魅力、懸念点についてお話しました。

個人的にコーストFIREの考え方はとても好きなのですが、やはり自身が目指すべきはサイドFIREかなと考えました。働くか働かないかを自由に選べ、好きな活動で小銭稼ぎをしながら生活するのが私にとっての理想だからですね。

とはいえ一生節約し続け、死ぬ前に一番お金持ちになるのは非常にもったいないので、リタイア後はコーストFIRE的な考えも一部取り入れたライフスタイルも考えてみようと思います。

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