2024年からNISA制度が拡充され、これを機に株式投資を始めた方も多いと思います。
そんな中でよく聞く投資手法がインデックス投資と高配当株投資です。至るところでどっちが良いかの論争が繰り広げられていますが、今回はそんな2つを比較しながらどちらが良いのか、私の意見を紹介します。
結論 : 投資目的による
2024年のNISA制度改定で投資人口が増える前から議論されているインデックス投資vs高配当株投資論争ですが、正直どちらがベストとかはありません。投資目的によります。主な観点としては資産額を増やしたいのか、それとも収入を増やしていきたいのかです。
インデックス投資の特徴

インデックス投資は長期的に資産額を増やしていきたい方向けの投資手法です。上記の画像はアメリカの代表的な株価指数「S&P500」の約30年間のチャートです。インデックス投資は個別株を詰め合わせパックのようなもので、要はこの指数に連動する投資信託を買うことで、アメリカの代表企業500社の株を丸ごと買うことができます。そしてこの指数は年に4回銘柄の入れ替えが発生し、不調な企業は外され、優良企業が採用されるため、長期保有することで資産額の増加が見込めます。
配当金は会社によってたくさん出たり、逆にまったく出なかったりするため、多くの会社の株式をまるっと買うインデックス投資の場合はあまり配当金に期待はできません。しかし、配当として株価を享受できなくとも、事業投資によって会社の価値が高まることで株価が上昇するため、資産額を増やしたいという方にとっては良い投資手法ですね。
高配当株投資の特徴

高配当株投資は資産額ではなく、月々の収入を増やしていきたい方向けの投資手法です。上記の画像は「INPEX」という日本企業の約30年間のチャートです。株価の成長という観点で言うと先ほどお見せしたS&P500に劣りますが、この企業の強みは配当金にあります。2025年2月現在、INPEXの配当利回りは4.22%です。S&P500の場合はETFを介して購入した場合、分配金という形で現金を受け取れますが、その利回りは1%程度です。
また、財務優良な高配当株は暴落耐性に優れ、配当金にブレが生じにくいことも強みです。インデックス投資では分散が効いているとはいえ、下がるときは下がります。ですが、財務優良な高配当株が出す配当金は株価ほど下がらない傾向にあるため、安定収入として気兼ねなく使いやすいという利点があります。
そして、毎年受け取れる配当金がブレにくいということは、将来の収入を予測しやすいという強みにもなります。「このポートフォリオなら約4%の配当金利回りが期待できるから、〇〇円資金を投下すれば毎年△△円キャッシュフローが得られるな~」というような感じです。
インデックス投資のように、株価の成長に期待する投資は誰にも予想ができないので、いくら投資に回せば何年後にいくらになっているかは誰にもわかりません。そのため、「〇〇歳までにFIREしたい」という目標がある方は高配当株投資が向いているかもしれません。
私の意見
ここまでインデックス投資と高配当株投資の特徴をまとめ、両者を比較しましたが、最後に私の意見を述べたいと思います。
私はインデックス投資のほうが好みです。実際、株式の運用に関してはインデックス投資のみを行い、高配当株投資は全く行っておりません。「20代でのFIRE」という明確な目標を掲げている私には高配当株投資の特徴で挙げた通り、高配当株投資のほうが向いていると思いますが、それでもインデックス投資を実践している理由は以下の通りです。
- ポートフォリオの見直しやリバランスが面倒
まず挙げる理由がこれです。米国株の場合は優良な高配当ETFがありますが、日本株の場合はあまり良い高配当ETFや投資信託がありません。そうなると1社1社個別で見て回るわけですが、それがまあ面倒くさそう!というのが本音です。自分では良いと思っていたものが急に無配転落したとなると目も当てられません。逆に言えば、このように会社ごとにリサーチをして自身のオリジナルポートフォリオを作ることを楽しめる方であればこれほど楽しい投資方法はないですね。
私はブログのドメインにある通りとてもlazy(怠惰)で面倒くさがりなため、とにかく稼ぐだけ稼いで脳死で資金を投下するだけで良いインデックス投資のほうが好みというわけです。将来の資産所得の予想はしづらいですが、積み上げたインデックスファンドを如何に資産所得としていくかは4%ルールに従う予定です。例えば、インデックスファンドを5000万円分保有している場合は税引き前で年間200万円の資産所得と考えます。
- 配当金は受け取り時に税金がかかる
私がインデックス投資を推す1番の理由はこれです。高配当株投資の場合、配当金が毎年安定的に入ってくるため、日々の生活を良くしてくれるというメリットがありますが、受け取り時に配当所得として配当金の20.315%が税金として持っていかれます。これが凄く嫌なわけですね。一方、株価の評価額の含み益には課税されないため、複利を最大限活用し、より効率的に資産形成ができるという点でもインデックス投資のほうがお気に入りです。
今回はインデックス投資と高配当株投資の比較と私の所感を述べましたが、どちらも良い投資手法であることに変わりはないです。また、高配当株投資は全く実践していないというお話をしましたが、キャッシュフロー自体は株式とはまた違った方法で得ているので、そちらに関する記事は別途作成します。

2024年卒の会社員です。
某理系大学の情報系学部から新卒で日系のITコンサルティングファームに入社し、2年目になります。
私には「20代で経済的自由を達成し、セミリタイアする」という目標があります。ブログ「新卒から始めるFIRE戦略」ではそんな私の思考や支出の抑え方、資産状況など、セミリタイアを達成する過程を発信しています。
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